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Channel: 津々堂のたわごと日録
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■筒口御屋敷はどこだ・・・

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 来週土曜日の熊本史談会では1.8×2.1mの大きな「熊本城下古図」を見ながら、地図散歩をすることにした。
広げるのは実は本物ではなく、A1判8枚に分割コピーをしたものである。

この絵図は嘉永二年京都で作成された一点物と思われる手書き着色の熊本城下の地図である。
大身の家臣のお宅は家紋を入れて表示がしてある。本妙寺(加藤家墓所)、泰勝寺・妙解寺(細川家墓所)や水前寺御茶屋などが詳細に書き込まれている。また今迄窺い知ることのできなかった場所の特定ができるような情報が多く盛り込まれている。

その一つが「筒口御屋敷」と呼ばれるものだが、その場所を今日まで確定できるような情報を知りえなかった。
この度この絵図を詳細に眺めていたら、新町の高麗門から横手の正龍寺・長国寺の前を通り、かっての井芹川筋を渡ってすぐ左手に「五軒茶屋」の書き込みがあった。そのすぐ前に「筒口」の書き込みがある。今では五六軒の住宅が建て込んでいる。久しく通ったことがないのでイメージがわいてこない。加藤家の側室や、細川家の藩主の弟妹など、また側室などの住まいに宛てられた「筒口屋敷」で間違いないと思われる。
この絵図のコピーをお許しいただいた所蔵者にただただ感謝するとともに、すばらしい絵図に出会えたことをうれしく思っている。
熊本の地名の成り立ちを知るうえでも、貴重な史料になると思われる。


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