これも昨日の散歩の途中で見かけたのだが、地下茎が伸びて道路近くに数十本群れをなしていた。よく和風庭園の植え込みに使われている植物「木賊」である。
日本の伝統色にある「とくさ色」は、この茎の色に由来している。
径が5・6㎜ほどで茎は中空になって、すっくとまっすぐに立っている。簡単にぽっきり折れるから取扱い注意である。
これを適当な長さに切りお湯でゆでて、カッターで開いて広げて乾燥させ平たくなるように軽く重石をしておく。
これを板などに数枚はりつけると、天然やすりの出来上がりである。故に砥草とも呼び、木工芸家等が作品の仕上げなどに今でも使われると聞く。
一本だけ茎を頂戴して木賊やすりを作ってみようと思ったら、根っこ事抜けてしまった。差し当って鉢に植えておいた。
色としては、史料によると元文期の流行色らしい。