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Channel: 津々堂のたわごと日録
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■コロナ暇に一冊・辛辣な井上先生の言外の愛

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「サゲスマされた洛外人」である京都人・井上章一先生には、一連の御著「京都ぎらい」「京都ぎらい・官能編」「京都まみれ」などで、「京都=洛中」を舌鋒はげしくののしられる。読む者には洛外人である無念さかと小気味よくも聞こえるが、騙されてはいけない。言外には大いなる京都愛が見て取れる。

この本とてカバーには「京都の街は美しい」と思いますか?と挑戦的な言葉が書かれている。
氏は京都大学工学部建築学科のご出身である。是又「京都愛」につつまれた建築・都市評論であろうと確信している。

内容(「BOOK」データベースより) 個人主義で自己主張の強い欧米人とくらべ、日本人は集団主義的で協調性があり、「和をもって貴し」とする民族だと言われてきた。しかし、ひとたび街に目をむければ、それはまちがいだと気づく。利権まみれで雑多な東京。くいだおれ太郎やかに道楽など人形だらけの大阪。“千年の都”と称されながら破壊と建設をくりかえす京都。ローマと東京、ヴェネツィアと大阪、フィレンツェと京都―街並をくらべると、近代化と自由化をすすめ謳歌するあまり、無秩序とエゴにおおわれたのは欧米ではなく日本なのだ。都市景観と歴史が物語る、真の日本人の精神とは?

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