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十八日 晴
御前様今朝植木御茶屋被遊 御発輿 御裏新御屋
形ニ被遊 御着殿候事 御道筋者 出京町・本京町新堀
より刑部殿門前 時習館東門前 慶宅坂
今日より出勤候処 今日者 御前様御着殿ニ付
植木 御発輿御座進着より直ニ政府引ヶ申候
間 同役中幷上妻半右衛門同道 刑部殿表廣間を
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借 休息いたし 左門殿南塀の前より拝上いたし
候事
御行列 左之通
御先乗 馬上上下 御物頭 澤村丈左衛門 御老女御先乗
駕ノ先歩ニ而行列 御歩之者数人 御先箱 猩々緋覆方二つ
御打物 右同様 御六尺女中六人ニ行菅笠まん中妻折 浅黄
牡丹之模様赤帯 御中小姓 御小姓組 御次衆数人
御輿 御覆猩々緋 金かなく 長棒金蒔絵 御日傘 赤妻打藤丸御紋ろくろ 真紅ふさ弐ツ
御輿脇供奉 御小姓頭 御用人御附役 御駕役 御箱 二ッ猩々緋覆
御小箱 右同 御茶弁當 右同
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御跡乗駕 五挺 御女中 是以下御小姓頭御用人以下之行列者並之通
右拝上 今夕御祝し奉り御神酒等奉供候事
十九日
御前様 梨子を御好ミ被遊候由之趣 堀部助左衛門方
より噂に留木 樹木之早圍置候内寄撰ひ 大ふり七
ッ南関ゟ送り遣品七ツ差上候事 堀部宅ニ差出候事
上妻より演舌左之通
太守様 先日廿七日 御参内之筈之処 尾張様い
また 御参内不為済候に付 御前後相成 當月九
日 御参内 龍顔御拝上 天盃御頂戴御滞殿
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夕七比御下殿 諸家様御廻り方被遊候との御模様
将軍様に者 當月廿五日比 蒸気船ニ而被遊 御
上洛 来月四日五日比 御京着之御積り之処 御
引上り 當月廿一日より御乗船之筈之由 風聞之事
右之通候処 其比イキリス舟数艘二十艘斗り渡来ニ付
御乗船ハ被差止 東海道より 御上洛ニ相成候
由なり
廿一日 今夕 吉広加左衛門 去冬御留守居本役被仰
付候ニ付 同人縁家国友中 祝酒案内ニ付 小子夫
婦参り候事
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廿ニ日 吉広養子ニ小山門喜孫力童を貰受度 昨日以来
村上久太郎より心配いたし 一昨日迠ニ漸熟談相済
ニ付 今日 小子吉広家より頼ニより表向小山家
江貰受ニ罷越候事
門喜父子家内ニ出会 夫々挨拶を相述 無異議貰受
相済 祝酒之事
右相済 帰り直ニ吉広家へ参り 右相済候趣 夫々
演舌ニ及 いつれも相歓 尚祝酒之事
廿三日
廿四日 中富手永御家人中 文武試業出在之事
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今日 炮術相済
廿五日 諸藝試業相済
廿六日 文藝 算学 測量附方試業相済
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■文久三年「恕斎日録」（7）
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