先日「日本の伝統色」を取り上げたが、此の見本帳を眺めているといろいろ思うことが有る。
ネタ切れの昨今、「色・いろいろ」のカテゴリーを作りネタ切れを補っていこうと思っている。
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テノール歌手がよく歌う歌曲に、北原白秋作詞・梁田貞作曲の「城ヶ島の雨」がある。
雨はふるふる城ヶ島の磯に 利休鼠の雨がふる
この歌い出しの部分にある「利休鼠」というのを理解できるようになったのは、20歳過ぎて茶道のお稽古を始めたころである。
師匠のN先生に教えていただいたし、茶会での御召し物が「利休鼠色」で、なんと日本の色の文化の素晴らしい事かと思い知ったことであった。
雨は真珠か夜明の霧か それとも私の忍び泣き
舟は行く行く通り矢のはなを 濡れて帆あげた主の舟
ええ 舟は櫓でやる櫓は唄でやる 唄は船頭さんの心意気
雨は降る降るひは薄曇る 舟は行く行く帆がかすむ
28歳北原白秋の才能を思い知らされる歌でもある。